Tuesday, October 3, 2017

「仏陀の教え大分類」

仏陀の教えを大分類すれば、次の五段階となるだろう。

1. 第一段階:喜びと幸せを発生させる最も単純な方法(正念)
<16念息の①②⑤⑥>
呼吸や歩行に意識を集中することによって思考を停止し、本当の自分に戻って生命の奇跡に触れることで喜びと幸せを発生させるマインドフルネス(止)の実践。これは一時的な思考停止なので長続きしない。

2. 第二段階:発生した苦しみに対処する方法 (正念)
<16念息の③④⑦⑧>
呼吸や歩行に意識を集中することによって思考を停止し、本当の自分に戻って発生した苦しみに気付き、抱きしめ、軽減するためのマインドフルネス(止)の実践。これは対処療法であり、一時的な思考停止なので長続きしない。

3. 第三段階:喜びと幸せを発生させる選択的水やり方法(正精進)
<16念息の⑨⑩>
貯蔵意識(阿頼耶識)に貯蔵されている51種類の心行の種子の内、健全な種子にのみ水やりをすることにより健全な心行のみを顕現させ、喜びと幸せを発生させる正精進の実践。これは不健全な心行の顕現を抑制する効果があるが、まだ苦しみの根本原因を理解していないので、長期間安定していない。

4. 第四段階:発生した苦しみの原因を究明し変容する方法(正定) 
<16念息の⑪⑫>
次から次へと発生する苦しみを深く観て、その根本原因を理解して思いやりを発生させ、思いやりのエネルギーによって苦しみを変容するための集中(観)と洞察(智慧)の実践。
苦しみの根本原因を理解できると無条件に自己を受容できるようになり、長期間安定して本当の自分に戻れるので、恐れや不安が生じにくくなり苦しみから殆ど解放される。但し、まだ究極の真理を理解し全ての概念の絶滅ができていないので、完全ではない。

5. 第五段階:新たな苦しみを発生させない方法(正見)
<16念息の⑬⑭⑮⑯>
究極の真理を理解することにより全ての概念の絶滅を達成し、新たな苦しみの原因を創造しないようにするための智慧の完成。「空」の洞察を得て全ての概念を手放すことができるようになると、思考の復活が不可能となり、常に本当の自分を維持できる。これが完全な悟りである。

(解説)
マインドフルネス(止)だけでは喜びと幸せは一時的で長続きしない。実践中は思考を停止できて本当の自分に戻れるが、時間が経つと元の木阿弥となる。そのため、思考が復活して苦しみが再発した時のために、第二段階の「発生した苦しみに対処する方法」を習得しておかなければならない。ところが、第二段階もまた単なるマインドフルネスだから、思考が復活してしまう。そこで、第三段階の選択的水やりによって喜びと幸せの期間をより長期化する必要がある。しかしながら、少しは長期化できても苦しみの根本原因が理解できていないので、どうしても恐れや不安が再発して思考が復活して苦しむ。だから、第四段階では苦しみを深く観て恐れや不安の根本原因を理解し、無条件に自己を受容できるようになって、恐れや不安が二度と再発しないように変容しておく必要がある。愛と思いやりを発生させるには、苦しみの根本原因を理解することが不可欠だ。理解のみが愛と思いやりを発生させ得る。そして、理解とはマインドフルネス(止)と集中(観)を通して得られる洞察を意味する。ところが、全ての概念の絶滅ができていないので、思考が復活する余地がまだ残っており完全ではない。だから、第五段階で思考の復活を完全に阻止する概念の絶滅を達成しなければならない。それに不可欠なのが究極の真理である「空」の洞察である。全ての概念を手放すことによって思考の復活を完全に阻止するのである。

(参考)https://www.amazon.co.jp/dp/B012YZBHHS
https://www.amazon.com/dp/B014NYEP04
http://compassion5151.blogspot.jp/2017/05/blog-post_25.html
http://compassion5151.blogspot.jp/2015/10/blog-post_28.html
http://compassion5151.blogspot.jp/2016/02/blog-post_21.html
http://compassion5151.blogspot.jp/2016/04/blog-post_26.html
http://compassion5151.blogspot.jp/2017/02/1.html
http://compassion5151.blogspot.jp/2017/02/2.html
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