Tuesday, May 14, 2013

今日の一言(17)

原文:「111. 如親精卵聚 本非吾自身 串習故執取 受精卵為我」
          115. 於此無我軀 串習成我所 如是於他身 何不生我覺」
     【寂天菩薩(Acharya Shantideva)著「入菩薩行論」
    第八章 瞑想 111/115節より】

超訳: 111. 親の精子と卵子が融合するように、もともと私自身
       の肉体はなく、数珠つなぎになった習慣が世を去
       り、自分の為の受精卵を受け取ったと見なします。
           115. この無我の肉体に於いて、数珠つなぎになった
       慣が自我となりますが、同様に他の肉体に於い
       は、どうして自我の自覚が生じないのでしょうか?

解説: 111. 仏教では意識の連続体が転生し、肉体は転生する
       度に新しいものに取り替えると考えます。従って、
       自分が選択した両親の受精卵(新たな肉体と脳)に
       意識の連続体が入ることを言っていると想われま
       す。この考え方によると、意識は死なずに生き続け
               肉体と脳は生と死を繰り返すこととなります。それを
       仏教は輪廻転生と呼んでおり、悟りを開くまで未来
       永劫続くと考えます。
           115. 無我の肉体とは意識の連続体が未だ入っていない
        単なる肉体を意味し、意識が入ると自我が生じると
        明言しています。意識は入った肉体に対してのみ
        自我を自覚し、入っていない他の肉体に対しては
        自我を自覚しないため、他の苦しみを自分の苦しみ
       と捉えられず、取り除いてあげられないという趣旨
       です。尚、意識は時間と空間を超える連続体である
       と位置付けており、認識力 (Cognitive ability)
       前世から引き継がれると仏教は説いてます。

推論: 意識が未だ入っていない受精卵は、精子と卵子が結合
    した単なる物質であり、その時点では自我は生じていま
    せん。受精後いつかの段階で意識が受精卵に入って初
    めて精神を持つ物質となり、誕生後名付けられて初めて
    意識が自我になると考えます。そうすると、まず第一に
    肉体は両親から受け継いだものですが、意識という精神
    は全く別の所からやって来たことになります。果たして、
    意識はどこから何の目的でやって来たのでしょうか?
    第二に、肉体だけなら無我ですから、蟻や蜂のような
    社会的動物と同一であり、煩悩に苦しむことは有りませ
    ん。しかし、意識が入り名前が付けられると自我が生じ、
    執着、驕り・傲慢、強欲などの自己中心的な心に苦しみ
    ます。そして、苦しみを取り除くために自我を無我に戻
    す努力をするのです。そうすると、意識が転生する目的
    は、新たな肉体を得て何度も人間の人生を生きながら
    利他行の修行をするためと言えないでしょうか!?
    もし、この推論が正しいなら、昨今のお金、権力、地位、
    名誉を重んじる物質至上主義に基づく社会は人間を苦
    しめる基盤となっており、精神主義 (Spiritualism)
    いうもう一つの重要な社会基盤を一刻も早く取り戻す必
    要があると言えるのではないでしょうか!?その為には、
    まずは個々人レベルにおける精神革命が不可欠でしょ
    う。
                http://www.slideshare.net/compassion5151/japanese-13773255

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