Monday, October 13, 2014

仏陀の教えの原型 (2)

仏陀は、「あなた自身が、全宇宙の誰もと同等に、あなたの愛と愛情を受けるに値する」と言いましたので、仏陀の教えの原型は「無条件の自己愛」に基づいていると感じます。この意味で、仏陀の教えの原型は瞑想ではなく、自己探究に基づいているのかもしれません。(http://compassion5151.blogspot.jp/2014/10/blog-post_6.html をご参照下さい)

仏陀の教えの原型は、無条件の自己愛に基づく無我(無エゴ)であるかもしれないと感じます。(無我の「我」とは、エゴ(自性自己)を意味し、無条件の自己愛の「自己」とは、本当の自分(無自性自己)を意味する)従って、仏陀の無我(無エゴ)は空(相互依存)に基づいていないかもしれません。なぜなら、空(相互依存)は、自性自己(エゴ)の不在を説明することはできますが、無条件の自己愛(本当の自分の存在)を説明することはできないからです。この意味で、「四聖諦」(「無我」を説く初転法輪)は仏陀の作品ですが、「般若心経」(「空」を説く第二法輪)は仏陀の作品ではないかもしれないと感じます。

ところで、質問があります。もし、空(相互依存)か無条件の自己愛の二つの内、どちらか一つだけを選択できる場合、どちらを選択しますか?もし、双方が無自性自己であれば、空(相互依存)と無条件の自己愛の両方を同時に選択できると理解します。しかしながら、どちらか一方が強すぎるエゴ(自性自己)を持っている場合は、両方を同時に選択することはできません。つまり、一方(エゴ側)は空を受け容れることができても、無条件の自己愛を受け容れることはできないという意味です。それ故に、他方(本当の自分)はどちらか一方を選択する必要があるのです。

ブッダガヤの菩提樹