Wednesday, May 6, 2015

人間と地球と宇宙(2)

次のティク・ナット・ハンの話は非常に深いです。
https://www.youtube.com/watch?v=QM8-QlUJLy0


(11:32)
一つのものが全てを含んでいることを私たちは理解できます。地球は地球であるだけではありません。地球は全宇宙でもあります。それは、私たちが人間であり、地球から分離されたものではないのと同様です。ですから、人間は自分の内部に地球を持っているのです。それ故に、地球は美しい顕現です。地球は内部に全宇宙を含んでいます。そして、あなたが深く地球に戻ってみるなら、地球の中の全宇宙に触れます。すると、地球は地球であるだけであり、宇宙はもっと大きいという感じ、という二元的な見方を私たちは超越します。

それから、地球は魂に生息されているとか、菩薩は地球上に生息する魂であるといった概念を私たちは超越すべきです。私たちはそのような考えを超越すべきです。私たちは地球の背後に滞在する魂を崇拝しません。なぜなら、物質的なものである地球と地球に宿る非物質的なものである地球の魂という、二つのものがあるという考えに私たちは捕捉されていないことを知っているからです。心と物質という私たちの概念は、単に概念であるからです。私たちは両方の概念を超越すべきです。

そして、私たちが地球は物や心という概念では説明され得ないことを実感した時、私たちが母なる地球の才能の美徳を認識した時、何かが私たちの中に生まれ、ある種の関係やある種の愛が生まれます。私たちは称賛称賛します。私たちは愛します。私たちは繋がりたいと思います。それが愛の意味です。愛するとはそれと一つになること、称賛すること、崇拝することを意味します。ですから、愛は地球との触れ合いから生まれる感情の一種です。

そして、あなたが誰かを愛す時、「私はあなたが必要です。私はあなたに帰依(信じてその力にすがる)します」とあなたは言いたいものです。ですから、それは祈りの一種です。迷信ではありません。あなたが地球を愛すと、地球はあなたを愛すでしょう。あなたが地球の幸福のために何でもしてあげると、地球はあなたの幸福のために何でもしてくれるでしょう。そして、それがその種の関係から得られるもう一方の種の結果です。

(15:10)
ですから、あなたは地球の子供としてそこにいる、あなたの中に母なる地球を宿すというマインドフルネス(念)から始めます。母なる地球はあなたの外部にはいません。あなたの内部にいます。母なる地球は単なる環境ではなく、あなたが母なる地球の一部なのです。そして、そのような非差別の洞察は、あなたが真に地球と交わるのに役立ちます。

あなたが深く雲をのぞき込む時、たとえ洗練された、科学的な機器を使用しなくても、あなたは雲の生まれることも死ぬこともない性質に触れることができます。雲は非存在の領域から存在の領域へやって来たのではありません。そして、その洞察は誰もが得ることができます。あなたは、人々、科学に馴染みのない人であってもそれを理解するのを助けてあげられます。あなたは彼らに、雲が雲の形で現れる前に、雲は非存在の領域に属していなかったと言ってあげられます。なぜなら、雲は熱い太陽光の下で蒸気又は水蒸気であったからです。そして、これは雲の形での単なる継続です。ですから、生まれることはないのです。新しい顕現、新しい継続があるのみです。

そして、雲が死ぬ時、それは死ぬのではありません。あなたはもう雲を見ることはありませんが、雲は存在の領域から非存在の領域へ移ったのではありません。雲が死ぬことは不可能です。雲は雪や雨や他のものになることができますが、無にはなれません。ですから、非科学者であっても、生まれることも死ぬこともないという真理に触れることは可能です。

(つづく)

(参考)http://www.slideshare.net/compassion5151/ss-43851275