Thursday, September 24, 2015

デヴィッド・ボーム (1)

次のビデオをご覧ください。デヴィッド・ボームの言っていることは、正に仏陀が「空」によって説いたことと同一です。


完全性:現実への可干渉的なアプローチ – デヴィッド・ボーム (1)

「厄介なことはこの断片化だと私は思います。(中略)全ての思考は断片に分割されています。この国家、この国、この業界、この職業などのように。(中略)そして、これらは問題に上手く対処することができません。思考は何にも影響を与えることなく、ただ物事のあるがままをあなたに伝えることを求める方法で伝統的に発展してきたため、このようなことが起こります。それ故に、人々は自分が問題を創造しており、どうやらそれを解決しようとしているらしいということを理解することができません。(中略)分裂していない完全性は、全生命への態度、またはアプローチの一種です。私たちが現実に対して可干渉的な(波動が互いに干渉しあう性質をもつ)アプローチを持つことができるならば、現実は私たちに可干渉的に応答します。」

以下は、1990年、アムステルダムでのドキュメンタリー「変化する経済において芸術が科学と精神性に出会う」で取り上げられた、ビデオ「完全性と断片化」からの転写であり、デヴィッド・ボームのプレゼンテーションからの一部抜粋です。

「私たちは外面的に関連しているだけでなく、内面的に全てと関連しています。意識は全体との内部の関係であり、私たちは全体から摂り入れ、全体へ行動します。私たちが摂り入れるものが何であろうとも、私たちが何であるかを基本的に決定します。

まず第一に、厄介なことはこの断片化だと私は思います。全ての人、全ての思考が断片に分割されています。この国家、この国、この業界、この職業などのように。(中略)そして、これらは問題に上手く対処することができません。それに口を差しはさむことは非常に困難です。

しかし、思考は何にも影響を与えることなく、ただ物事のあるがままをあなたに伝えることを求める方法で伝統的に発展してきたため、このようなことが起こります。それ故に、人々は自分が問題を創造しており、どうやらそれを解決しようとしているらしいということを理解することができません。

(デヴィッド・ボームが指摘する断片化という厄介な問題とは、分裂していない完全性である現実を思考が切り刻んでいることから発生する問題のことです。元々一つである分離されていない完全な地球という生命を、人間が思考によって無理やり分離したことから、あらゆる対立や紛争が生じています。簡単に言うと、「自他の分離」が引き起こす問題です。そして、思考とは、言い換えると「概念」、「言葉」のことであり、これらは全て「区別」、「分離」、「差別」するために人間が創造したものなのです。)

(注) 括弧書きの中は私の解説です。

(つづく)

(参考)
http://www.amazon.co.jp/dp/B012YZBHHS
https://creativesystemsthinking.wordpress.com/2014/10/01/wholeness-a-coherent-approach-to-reality-david-bohm/

地球=分裂していない完全性