Sunday, April 3, 2016

サンガの実践 (6)

次の「サンガの実践」に関するティク・ナット・ハンの教えを、深くご一読ください。 http://www.lionsroar.com/the-practice-of-sangha/
以下は抜粋です。

引用:
私たちが何かに帰依する理由は、保護を必要とするからです。しかし、非常に頻繁に私たちは全く堅実でない人や物に帰依してしまいます。(中略)もし、私たちが全く安定性のない人に帰依するなら、自分が持っている僅かばかりの堅実性が完全に失われてしまいますので、とても注意する必要があります。

危険な状況の時、あなたは逃げる必要があり、安全堅実な場所へ避難する必要があります。地球は堅実ですので、私たちが帰依できるものです。私たちは大地の上に家を建てられますが、砂の上に建てることはできません。サンガも同じです。マインドフルネス(念)集中洞察は、堅実なサンガと個人を築き上げてきましたので、あなたがサンガに帰依する時、あなたは最も堅実な要素(念、集中、洞察)に帰依するのです。

あなたが怒っている時、マインドフルな呼吸に戻る方法、マインドフルネスに帰依する方法を知っていれば、あなたは強くなります。あなたはその瞬間に平和でいることができますし、はるかに明晰な方法で事態に対処することができます。あなたは自分の中にマインドフルネス集中洞察の要素があることを知っています。これらの種子は常にそこにあります。あなたがこれらの種子に触れるのを助け、これらの種子が成長するのを助けることができる友人、先生、サンガを持っているなら、あなたは最高の類の保護を有していることになります。

これは、サンガが私たちを支援し守り滋養を与えることにおいて果たす役割です。サンガには、安定喜びがあります。サンガはマインドフルネス集中洞察の実践に専念し、サンガの誰もが自身のマインドフルネスから利益を得る一方、彼らはまた、サンガマインドフルネス集中洞察集合エネルギーに帰依することができます。ですから、サンガには堅実安心感があるのです。サンガが私たちを守るためにそこにいてくれますので、私たちには恐れがありません。

サンガは、膨大な数で北から南へ一緒に旅する野生の雁の群れのようなものです。もし、一羽の鳥が独自で(群れから)去るなら、簡単に捕獲されてしまうでしょうが、一緒に居ればはるかにより安全です。

サンガもまた同じです。もし、私たちがサンガから離れて、一人で生きることができると考えるなら、自分自身の強さ弱さを知ることはありません。サンガのおかげで、私たちは闇と苦しみの道へ入らないのです。サンガが全く何もしていないように見える時でさえ、サンガには保護がありますので、実際には多くのことをしてくれているのです。

サンガなしでは、私たちは簡単に五つの渇望のに陥ります。一度これらの罠に陥ると、私たちは煩悩苦しみの炎に焼かれるでしょう。マインドフルネスの実践を維持することや、サンガの保護に避難することは、五つの渇望の罠に捕捉されるのを回避する非常に良い方法です。私たちはマインドフルネスが自分を守ってくれるように、マインドフルネスの実践を続けます。サンガの他のメンバーも同じマインドフルネスの実践を続け、私たちを助けてくれるでしょう。

何人かの人は、瞑想会に来る前に一度も安心感を感じたことがないと、私に言いました。そして、サンガとマインドフルに座禅を組み、食事をし、歩いた後に、彼らは初めて安心感を得るのです。私たちはマインドフルであり、危害を加えないように最善を尽くしていますので、近くで生きている小さな生きものでさえ、より安全な感じがします。その安心感喜びへと導くことができます。私たちは以下の通り、実践できます。

  息を吸って、私はサンガの一部であり、サンガに守られている
          ことを理解しています。
  息を吐いて、私は喜びを感じます。

ダルマはあなたを守ることができます。ここでいうダルマとは、法話や本という意味のダルマではなく、あなた自身のような人によって体現された実践としてのダルマのことです。あなたがマインドフルな呼吸マインドフルな歩行マインドフルな鐘の傾聴を実践する時、あなたは自分自身の中に平和安定の要素をもたらし、その間中守られています。あなたはあなたの周囲全体に安定と平和のエネルギーを放射し始めます。これは、あなたの子供と愛する人を守るのに役立ちます。あなたはあなたの言葉で法話をしないかもしれませんが、あなたので、あなたの吸う息で、あなたの吐く息で、あなたの人生で、法話をしています。それが生きたダルマです。私たちが生きたサンガを必要とするのと同様に、生きたダルマを大変必要としています。
:引用終わり

(解説)
生きたサンガは守られ、安心を感じる最良の方法であるに違いありません。しかし、ほとんどの人はエゴ、即ち独立した自己ですので、サンガ構築は必ずしも容易ではありません。サンガのメンバーがマインドフルな時は、彼らは一時的な目覚めた意識、即ちパートタイムの仏陀ですので、サンガに調和を保つのは非常に簡単です。しかし、彼らはまだフルタイム仏陀として完全に目覚めていませんので、彼らがマインドフルネスの実践を止めると、エゴに戻ってしまいます。すると、サンガに調和を保つのが困難となり、全メンバーが守られ得ず、安心を感じることができません。それ故に、サンガのメンバーは、全ての動物、花、木々、青空、母なる地球、太陽光等のような全宇宙へ広げることができると、私は感じます。彼らは考えることなく、常にマインドフルでるので、常に堅実で、思いやりがあって平和です。ですから、彼らはサンガの偉大なメンバーになることができるのです。彼らは現に、人間よりもより信頼できるかもしれません。

(参考)http://compassion5151.blogspot.jp/2015/10/notice-of-building-awakening-sangha.html
http://compassion5151.blogspot.jp/2016/01/notice-of-session-format-change-of.html

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