Thursday, April 14, 2016

到着するために家に戻る(平和に触れる)

以下の「家に戻って到着する実践(到着するために家に戻る)」についてのティク・ナット・ハンのビデオを、4:41~11:57迄、深くご覧ください。


以下は抜粋です。

引用:
私の親愛なる友よ、「家に戻って到着する実践」という私の実践、私の教えを説明したいと思います。私たちが「家に戻って到着する実践」で使用する美しい詩は、次の通りです。

私は到着しました、
私は家に戻りました、
ここに。
私は堅実自由を感じます、
究極(涅槃)に、私は生きています。

そしてもちろん、私たちはその詩でマインドフルな呼吸を実践することができます。あなたが息を吸う時、あなたは到着を実践します。 「私は到着しました」。あなたが息を吐く時、あなたは家に戻る(家に居る)実践をします。「私は家に戻りました」 。あなたはこれを数回楽しんで、「今、ここに」へと切り替えます。それは、私が「ここに」到着したこと、私が「今」家に戻ったことを意味します。 「私は堅実を感じます」。息を吸う時、(自分が堅実な姿を)想像してください。「私は自由を感じます」。ですから(自由を感じるから)、あなたは息を吐くのです。最初は、あなたはあまり堅実ではないと感じるかもしれませんが、実践を続けるとより堅実になり、より自由を得ます。それから、最後の行は「究極(涅槃)に、私は生きています」です。 

私にとって、自分自身社会愛する人仲直りするために、到着するために家(自分自身)に戻ること非常に重要です。時々、私たちは少々過度に苦しみ過ぎて、家(自分自身)から逃げたいと思います。私たちは、家(自分自身)には苦痛苦しみ騙しだけしかないという印象を持っていて、他のものへ避難しに行きます。多分、過去か、未来か、私たちのプロジェクトに(避難します)。社会変革のためのプロジェクトにすら(避難します)。

到着するために家に戻ることを学ぶことが重要です。私たちは今、この瞬間に戻ります。私たちはここに戻ります。時々、私たちは快適ではない印象を持っていますので、家(自分自身)に戻りたくありません。家に戻ると、暴力恐れのようなものがあります。家に戻ると、あなたが忘れてしまいたいハイチソマリアのようなものがあります。

家に戻ると、私たちは自分の苦痛に触れること、内面の戦いに触れることを恐れています。時々、私たちは他の人と、多分家族と、社会と、伝統(宗教)と戦っている自分自身を見つけます。しかし、私たちは、自分が他の誰かと戦っている時、それは自分の中の戦いであるかもしれないということを学ぶかもしれません。ですから、私たちは家(自分自身)に戻りたくないのです。もちろん、自分の中と周囲に戦いはあります。しかし、何か他のものがあります。平和喜びがあります。そして、私たちは自分の中と周囲の喜び平和に触れるために、家(自分自身)に戻ることを学ぶべきです。私たちは皆、自分の周囲の人のために何かをしてあげることをさらに推し進めることができるように、安定すべく滋養される必要がありますので、このことは非常に重要です。

あなた方の多くは、平和や社会正義のために非常に尽くされていることを私は知っています。しかし、私たちの多くは、時には喪失感怒り絶望感を味わいます。私たちは自分の周囲に、そして自分の内面にさえ存在する膨大な量の苦しみ圧倒されます。私たちは、(苦しみを)相殺するために、エネルギー源平和や喜びの源を必要とします。なぜなら、ある程度の平和喜び幸福を持っていないと、私たちは何もできないし、継続できないことを知っているからです。

到着の実践は、私たちが滋養されるために、内面の平和喜びに触れるのを助けてくれます。そして、その実践は、私たちが自分の内面と周囲の戦いに触れるのを助けてくれるマインドフルネスのエネルギーを発生させるのを助けてくれます。なぜなら、強さなくして、マインドフルネスのエネルギーなくして、戦いに触れるのは危険かもしれないからです。私たちは戦いに圧倒されてしまうでしょう。私たちは粉々にされてしまうでしょう。それ故に、私たちは自分の内面と周囲の戦いに触れる前に、マインドフルネスのエネルギーを育む必要があるのです。あなたが家(自分自身)に戻って、私たちの中にある平和と喜びに触れることを学んだ時、そのような(マインドフルネスのエネルギーの)育成を実感できるでしょう。
:引用終わり

(解説)
「到着するために家に戻る」は、「「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のように聞こえます。それは、深い意味を有しています。言い換えれば、私たちは将来目覚め、即ち悟りを開くために、過去の本当の自分に戻る必要があるということです。誰もが今生の最初は既に悟りを開いていたものの、無条件の受容、即ち無条件の愛の欠如のために、本当の自分(目覚めた意識、独立していない自己)が偽の自分(エゴ、独立した自己)によって覆い隠されてしまったと、私は理解しています。ですから、私たちは到着するために家に戻る必要があるのです。ですから、私たちは偽の自分から目を覚ますために本当の自分を復活させる必要があるのです。これが目覚め、即ち悟りを意味します。そして、目覚めさせる方法がマインドフルネス(念)です。一時的な目覚めの後、究極の真理を理解することによって全ての概念を投げ捨てたなら、私たちは完全な悟りを開くことができるでしょう。

(Cf.) http://compassion5151.blogspot.jp/2016/04/notice-of-private-lessons-for-one-more.html
ティク・ナット・ハンの書