Saturday, June 4, 2016

心の中の心の瞑想 (3)

心の中の心の瞑想」に関する次のティク・ナット・ハンのビデオを 1:21:55 ~ 1:26:44 迄ご覧下さい。


以下は抜粋です。

引用:
そして、それは実践者側の熟練を要します。ですから、心の意識の景色が常に喜び幸せの景色であるように、私たちは自分のために、友人のために、家族のために、生活する環境を整えるのです。私たちが否定的な(不健全な)種子に水やりをしないのは、そのためです。良い実践とは、善い種子がここ(心の意識)に上がって来るチャンスを持てるように、善い(健全な)種子に水をやることです。それは「正しい精進」と呼ばれる実践です。

先日、「八正道」について話しましたが、「正しい精進」について話す機会を持てませんでした。「正しい精進」とは、否定的な(不健全な)種子に水やりをしないこと否定的な(不健全な)種子に顕現する機会を与えないことです。あなたが新聞を読む時、テレビを視聴する時、会話をする時、これらの物は私たちの怒り恐れ悲しみ絶望に触れるかもしれません。ですから、これらの種子、これらの否定的な(不健全な)種子に心行として(心の意識へ)上がって来る機会を与えないように、私たちはそのように生き、そのように私たちの生活を整えるのです。

それから、私たちの中の善いものがここ(心の意識)へ上がって来るチャンスがたくさんあるように、私たちは整える必要があります。それが真の精進です。それが、自分に、私たちの家族に、私たちの友人に非常に素早く幸せをもたらすことができる良い実践です。そこで、第十の実習は、心を喜ばせることです。それは、下のここ(貯蔵意識)の善い種子が(心の意識へ)上がって来るチャンスをたくさん持てるように助けることを意味します。

(11. 心行に集中する)
(12. 心行を解放する)
第十一の実習は、集中力を養うことです。心の集中。そして、第十二の実習は、心を解放することです。恐れの種子、怒りの種子が(心の意識へ)上がって来たと仮定しましょう。その種子を抑圧しようとしたり、無視しようとするのではなく、実践者はそれを認識する方法を知っています。そして、感情の領域では、実践者はそれを静める方法を知っています。しかし今、実践者は更に先(静める次の段階)へ進み、それを静めるだけではなく、深く観る方法、及び変容する方法を知っています。その方法は、それに集中し、深く観ることです。そして、私たちはマインドフルネス集中をもたらすことを知っています。マインドフルネスと集中が強力である時、私たちは突破口を開くことになります。そして、私たちは洞察を得ることになります。マインドフルネス、集中、洞察はヨガ行者によって生成される、解放する力を有する三種のエネルギーです。

昨日は三種の集中の実践について話しましたが、仏教には多くの種類の集中の実践があります。そして昨日、三解脱門(三門)について話しました。「空」「無相」「無願」は、全ての仏教学派で見られる三種の集中です。
:引用終わり

(解説)
ティク・ナット・ハンは、「マインドフルネス、集中、洞察はヨガ行者によって生成される、解放する力を有する三種のエネルギーです。」と言いました。日本人ヨガ行者のマスター・中村天風は、インドでのヨガ修行の後、約100年前に日本で「心身統一法」心と体を統一する手法を導入したことを、私は知っています。そして、その「心身統一法」は、仏陀のマインドフルネスと非常によく似ていると私は感じます。 「心身統一法」とマインドフルネスは同じものかもしれません。

(参考)http://www.amazon.co.jp/dp/B012YZBHHS
http://compassion5151.blogspot.jp/2016/04/blog-post_26.html

ティク・ナット・ハン