Friday, September 2, 2016

輪廻転生とカルマ

次の「輪廻転生とカルマ」に関する質問に対するタイ・ファップ・ダンの回答ビデオを深くご覧ください。


以下は、ビデオから抜粋したキー・フレーズです。

< キー・フレーズ >

通常、輪廻転生とはあなたが死んで、生まれ変わることを意味すると、私たちは考えます。しかし、実際には輪廻転生は、あなたの人生の全ての瞬間にあります。あなたの体が死に、あなたの体が生まれ変わるということですよね?十万の細胞が死に、十万の細胞が再び生まれています。ですから、私たちは自分の生涯の全ての瞬間に転生しています。これはについてのことです。私たちのもまた、私たちの心の活動は死んで、その後、再び生まれます。

カルマ(因果)の法則によって、あなたが鐘の音に耳を傾け、本当に息を吸って吐く実践をしている時、鐘の音は「原因」であり、息を吸って吐くことは「実践」であり、平和と幸福をもたらすことは「結果」です。ですから、因果の法則は、私たちの生活の全ての瞬間に起きています。私たちがその環境の中で起こっていることに関係することが行動(カルマ、業、実践)です。

ですから、人生の全てのことは、ただ因果の法則に従って進みます。そして、輪廻転生は、あなたが死んで、生まれ変わることを意味するのではありません。しかし、輪廻転生はあなたの生涯の全ての瞬間です。(個体としての)死の瞬間は、単に多くの(細胞の)死の瞬間の一つです。ですから、私たちがこのように理解するなら、無常、無我、因果の法則の性質について非常にはっきりと理解します。どのような結果が生じるかは、あなたがどのような人生を送ったかに依ります。

プラム・ビレッジにおいて、ティク・ナット・ハンはこの言葉(輪廻転生)を使いませんが、実際には本質的に(輪廻転生は)たくさんあり​​ます。輪廻転生、カルマ(因果)の法則は、常にあります。しかし、ティク・ナット・ハンは現実の言葉にはしません。

(解説)
タイ・ファップ・ダンは、「縁起(相互に依存して共同発生)」、即ち歴史的次元(現象界)における究極の真理に従い、生と死の概念を用いて輪廻転生を説明したと、私は理解しています。タイ・ファップ・ダンはなぜ加えて、究極の次元(本体の世界)における究極の真理に従って回答しなかったのかと、私は不思議に感じます。生と死は単なる概念です。真実は不生不死です。質量・エネルギー保存の法則に従って、何も生まれる(創造される)ことはできず、死ぬ(破壊される)こともできません。ですから、異なる形での継続があるだけです。もし、輪廻転生が、死亡時に魂が体から離れて、新しい体に入ることを意味するのであれば、その輪廻転生もまた単なる概念です。ティク・ナット・ハンが言う通り、カルマ(行動、業)だけが真の輪廻転生かもしれません。

そして、ティク・ナット・ハンが輪廻転生とカルマの言葉を使わない理由は、チベット仏教のような欺かれた仏教を回避するためであると、私は理解しています。欺かれた仏教は、「死亡時に魂が体から離れる」と説明しています。しかし、真実は、「心と体はいつも一緒」です。

タイ・ファップ・ダン