Sunday, December 11, 2016

苦しみ ⇒ 理解 ⇒ 愛 ⇒ 平和

次の金剛般若波羅蜜経(金剛経)に関するティク・ナット・ハンの法話ビデオを、45:34から深くご覧ください。


以下はビデオからの抜粋です。

引用:
もし、苦しみがなければ、あなたの子供が理解の仕方とし方を学ぶ方法はありません。私たちは善い人間として成長できません。 

あなたが苦しみに通ずる時にのみ、理解を育むことができます。あなたが相手を理解する時、あなたはもはや相手を憎むことはなく、怒ることもありません。理解に基づきます。もし、あなたが理解できないなら、することはできないのです。

もし、あなたがあなたのパートナーの苦しみと困難を理解していないなら、その人を愛し、幸せにすることはできません。それは非常に味気ないものです。

ですから、理解からできています。理解とは、まず第一に苦痛の理解です。そして、あなたは他人の苦しみを理解する前に、まず自分の苦しみを理解しなければなりません。苦しみを理解することは、癒しと変容の力を持つ思いやりを生み出します。それは私たちが世界で最も必要とする類のエネルギーです。

私たちは理解と思いやりを生み出さなければなりません。なぜなら、これら2つの品目はスーパーマーケットでは見つけることができないからです。スーパーマーケットでは売っていません。スーパーマーケットは、苦しみを覆い隠すのを助けることができるものだけを売っています。
:引用終わり

(解説)
ティク・ナット・ハンは、「あなたが苦しみに通ずる時にのみ、理解を育むことができます」と言いました。理解とは洞察を意味し、洞察を得るためにはマインドフルネスが不可欠です。この意味では、ティク・ナット・ハンの言葉は、私たちが苦しみに通ずるなら(私たちが苦しみの根本原因を理解するなら)、マインドフルになれるということを意味するのかもしれません。もしそうであれば、私の経験と一致します。

ティク・ナット・ハンは、意識的な呼吸や歩行マインドフルになれる(思考を止め、本当の自分に戻ることができる)と頻繁に説いています。しかし、この指導は補足的なものであって、マインドフルになるための真の手法は、洞察を通して、自分自身の苦しみの根本原因を理解することであると、私は感じます。

それ故に、苦しみは大変貴重です。 苦しみは、を生み出す理解の基盤です。ですから、私たちは苦しみから逃げるべきではありません。 私たちは苦しみに直面しなければなりません。

自分自身の苦しみの根本原因を理解するためには、私たちはその苦しみにうんざりし強く自分を変えたいと望む必要があります。この意図決意洞察を生み出します。苦しみを深く観る過程で、私たちは自動的にマインドフルになり集中することができるのです。

(参考)http://plumvillage.org/news/unconditional-acceptance/
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00KZJ34KO